佐渡島1泊2日旅:自然と歴史、文化に触れる体験記

新潟からフェリーで渡った佐渡島は、豊かな自然と歴史、独自の文化が色濃く残る魅力的な場所でした。今回は短い滞在ながらも、海・文化・歴史をたっぷりと堪能できた旅を、実際に撮ってきた写真と一緒にご紹介します。


たらい舟力屋観光汽船での入江クルーズ体験

佐渡といえばやはり「たらい舟」。小さな丸い桶に乗り、女性の漕ぎ手さんに案内していただきました。たらい舟は、佐渡島の小木地区に伝わる伝統的な小舟です。

もともとは岩場や入り江が多い佐渡の海で、ワカメやアワビ、サザエといった海の幸を採るために使われてきました。普通の船では入りにくい場所でも、小回りが利くたらい舟ならスイスイと進めるため、漁の道具として欠かせなかったそうです。洗濯桶のような丸い形は安定感があり、波の影響を受けにくいのも特徴。今では漁で使われることは少なく、観光体験として残され、旅人が当時の暮らしや文化を感じられる貴重な存在になっています。

体験の途中では、実際に漕がせてもらう時間も。初めて体験した私は全くうまく漕ぐことができず、ただクルクルとその場を回転してしまいました。最初はバランスを崩しそうでドキドキしましたが、ちょっとしたスリルと佐渡ならではの体験で旅の始まりを感じることができました。


宿根木エリア散策

江戸時代からの船大工の町として栄えた宿根木は、石畳の路地と板張りの家々が並び、まるでタイムスリップしたような雰囲気。狭い路地を歩くと、生活の息遣いが残る家並みや、船大工ならではの独特な建築を見ることができました。静かに歩くだけでも、歴史の重みを感じられる場所です。


旅館で味わう懐石料理と佐渡の海鮮

宿泊した旅館では、夕食に佐渡近海で獲れた魚介をふんだんに使った懐石料理をいただきました。特に印象的だったのはプリプリの甘エビと佐渡の名物ブリやいかのお刺身。そして鮑の踊り焼き。料理は一品一品が美しく盛り付けられていて、旅の疲れを癒す最高のご褒美になりました。


佐渡金山

かつて日本最大級の金山として栄えた佐渡金山。実際に坑道の中を歩くと、薄暗い中で働いていた人々の姿がリアルな人形で再現されており、過酷な労働の歴史が伝わってきました。坑道の中は、夏場でも温度が10℃くらいととても寒くなっているので、上着を持参することをおすすめします。

坑道を抜けた先にある展示では、金の採掘方法や歴史を学ぶことができ、単なる観光以上に「日本の近代化を支えた現場」を実感することができました。


北沢浮遊選鉱場跡

巨大なコンクリートの建物が残る北沢浮遊選鉱場跡は、まるでジブリ映画の舞台のよう。苔むした壁や草木が絡み合い、自然と人工物が融合した独特の景観に圧倒されました。かつての繁栄の象徴でありながら、今は静かに時を刻む廃墟の姿に、佐渡の歴史の深さを改めて感じました。


永柳陶房で無名異焼の陶芸体験

佐渡特有の赤褐色の土で作られる「無名異焼(むみょういやき)」は、鉄分を多く含み独特の風合いが特徴。永柳陶房では実際にろくろを使った陶芸体験をしました。土の感触や形を整える難しさに苦戦しましたが、自分だけの作品を作る時間はとても楽しく、旅の特別なお土産になりました。

今回の佐渡島旅行にあたり、たくさんの陶房に電話をかけましたがこの時期に陶芸体験をしている陶房はほぼ無いようで、この永柳陶房が唯一体験を受け付けている陶房でした。佐渡島で陶芸体験をしてみたい方はぜひこの永柳陶房を探してみてください。


トキの森公園

最後に訪れたのは、佐渡のシンボルでもあるトキに出会える「トキの森公園」。保護施設の中で実際に羽ばたくトキの姿を間近で見ることができ、その美しい白とピンクの羽に感動しました。現地の人々の努力によって少しずつ数を増やしている姿に、自然と共生することの大切さを考えさせられました。


まとめ

たらい舟から始まり、歴史的な町並みや遺跡、陶芸体験、そしてトキとの出会いまで。佐渡島はただ観光するだけでなく、自然や歴史の奥深さに触れられる場所でした。佐渡での旅を通して、島ならではの良さも強く感じました。豊かな自然や独自の文化、歴史がコンパクトに凝縮されていて、限られた時間でもさまざまな体験ができるのは島旅ならでは。海に囲まれた環境だからこそ味わえる新鮮な海の幸や、人々のあたたかさに触れる瞬間も心に残りました。島全体がゆったりとした時間に包まれていて、日常から離れ、心がほどけていくような感覚がありました。


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