トルコ第三の都市・イズミルで友達と5年ぶりの再会

地中海の風香る港町で、心まで満たされた短い旅

トルコ第三の都市イズミル(İzmir)。エーゲ海に面したこの港町は、観光都市としてはイスタンブールやカッパドキアほど名が知られていないかもしれません。でも実は、地元の人々にとっては「住みたい街ランキング」常連の、落ち着いた空気とローカル感が魅力の街です。

今回の旅では、そんなイズミルにたった1泊2日という短さで訪れることになりました。きっかけは、私が5年前にオーストラリアに住んでいた頃に1番仲の良かったトルコ人の友達との再会。もともと連絡をとっていましたが、タイミングが合わず会えない予定でした。しかし彼が何とか予定を開けてくれて、「家にも泊まっていいよ!」と言ってくれたので、前日に飛行機を取り、翌朝にはイズミルへ飛び立ちました。

この旅で感じたのは、観光名所だけではない、現地に根ざした暮らしや食文化の豊かさ、そして人とのつながりの温かさ。ここからは、そんなイズミルでの濃密な1泊2日の記録をご紹介します。

飛行機から見たイズミルの街並み。この時点ですでにこの街に魅了されていました。


1日目:空港での再会から、古代ロマン漂うエフェソス遺跡へ

イズミル空港に到着すると、5年ぶりに会う友達が迎えに来てくれていて、感動の再会。お互いに、「全然変わってないじゃん〜!」などと言い合いながらハグをして、荷物をトランクに積み、さっそく彼の車で世界遺産・エフェソス遺跡(Ephesus)へ向かいました。

エフェソスは、かつて古代ローマ時代に繁栄した都市の跡で、アルテミス神殿(世界七不思議のひとつ)ケルスス図書館などが残る壮大な遺跡です。


一つの都市がまるごと遺跡として保存されているような感覚で、敷地はとても広大。入場料は観光客だと約7,000円とやや高めですが、友達は「アテネのアクロポリスよりも絶対すごいよ!」と豪語していました。
実はトルコとギリシャは歴史的に長年ライバル関係にあり、文化遺産でもお互いに対抗意識を燃やしているのだそうです。

わたしのお気に入りはケルスス図書館。柱や彫刻の美しさに加え、ここでかつて人々が学び、語り合っていた姿を想像すると、不思議な感覚になりました。


イズミル市内でローカルグルメと街歩き

エフェソスを堪能したあとは、車でイズミル市内へ。まずはランドマークである時計台(Saat Kulesi)で記念撮影。

まわりの広場では子どもたちが遊び、人々がベンチでくつろいでいて、ゆったりした空気が流れています。

この街では、歩いていても日本人どころか観光客すらあまり見かけず、ローカル感たっぷり。その雰囲気がとても心地よくて、すぐに好きになりました。

あちこちにこの大きなサボテン系の?植物があります。

お腹が空いてきたので、友達おすすめのレストランへ。そこでいただいたのが、イズミル名物の「クムル(Kumru)」


クムルは、ゴマをまぶしたパンに、トルコ風ソーセージや牛肉のハム、チーズ、野菜を挟んだホットサンドのような料理。
シンプルながら、香ばしいパンとジューシーな具材のバランスが絶妙で、唐辛子のピクルスと一緒に食べるとアクセントが加わってさらに美味しい!


甘いものとチャイで、ほっとひと息

食後は近くのカフェに移動して、トルコの伝統スイーツ「カザンディビ(Kazandibi)」を注文。


カザンディビは、牛乳ベースのプリンをフライパンで焦がして作るスイーツで、香ばしさととろけるような食感がクセになります。わたしは
ピスタチオ味
を選び、チャイと一緒に味わいました。


海岸のそばの暮らしと、コーヒー占い体験

夕方、友達のアパートへ。なんと彼の住むアパートは海岸からたった200mの距離!外を歩いていると潮風を感じることができ、街全体がゆったりとした時間の流れの中にあるようでした。

友達がトルココーヒーを淹れてくれて、その香りに癒やされながらくつろぎタイム。


そして、彼の奥さんがなんと「コーヒー占い」をしてくれることに。トルココーヒーは底に粉がたまるため、飲み終わったカップをソーサーの上に逆さにしてしばらく置き、粉の模様から未来を読み取るというもの。とても良い未来が見えると占ってもらいました。

そのあとは友達と語りながら海岸をゆっくり散歩。こんな景色を日常的に眺められる暮らし、本当に羨ましい……。心から「こんな場所に住んでみたい」と思いました。


夜はチーキョフテパーティー、そしてトランプ大会

夜は、友達夫妻が用意してくれたチーキョフテ(Çiğ Köfte)を囲んでの晩ごはん。
チーキョフテは元々生肉で作る料理でしたが、現在は衛生面から
ブルグル(ひき割り小麦)とスパイスを練ったベジ仕様
が主流。


レタスとピタパン?に包んでレモンをしぼって食べると、スパイシーで食感もしっかりしていて大満足!あまり食べたことのない味でしたが、スパイス好きな私はとても気に入りました。

食後はトランプで盛り上がり、夜中まで語り合って過ごしました。あっという間に終わってしまったけれど、濃密すぎる最高の1日でした。


2日目の朝、名残惜しい別れとイズミルへの想い

翌朝は昼前の飛行機でイスタンブールへ戻る予定だったので、早めに駅まで送ってもらい、友達夫妻とお別れ。
短い時間だったけれど、心から「来てよかった」と思える旅になりました。5年ぶりの再会も果たせたし、初めて訪れたイズミルの街も、すっかり好きになってしまいました。

イズミルは、観光地としての派手さはないかもしれません。でも、暮らすように旅したい人にとっては、最高に心地よい街だと思います。
またいつかここに戻ってきたい——そう思いながら、飛行機に乗り込みました。

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